代表中澤の日々の徒然

POST: 2009.09.01

つくり手の責任

今日、お客さまとあるテレビ番組の話題で盛りあがった。

減築(げんちく)という言葉をご存知でしょうか、僕は今日初めて知りました。

新築して十数年が経過すると、家に手を加える時期になる。壁の補修、網戸やタタミ、屋根、クロスの張替えから、給湯器などの設備も早いものでは故障してきたりする。経年後、例えば老夫婦だけで住むようになってしまい、どうせリフォームするのなら、一層のこと家を小さくして、後々手を加えることが少なくなるようにすることが、その言葉の意味らしい。

なんとも驚きである。確かに小さい家のメリットはたくさんあり、デメリットは少ない。反対の大きい家のデメリットは正にこの『手直し』が、ダイレクトにのしかかる。家が大きいだけにそれだけ維持するための費用が掛かるというわけです。

この問題はつくり手の責任も大いにあると思う。設計時に、その時の家族構成や状態、欲しい空間だけに目がいってしまって、生活に余る空間や将来的なことにまで考えなかった結果だろう。バブル時代は確かに景気も良かったので、老後の世の中まで予測出来なかったのだろうか。

小さい車は、大きい車より維持費が少なくて済むように、家も同じこと。大きくつくり過ぎないようにすることも、設計においてはひとつの要素である。

それにしてももったいない話である。