代表中澤の日々の徒然

POST: 2024.01.17
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私の思い②工務店の社長の家

今も地鎮祭に着用する法被

私が育った家は父とお弟子さんで仕事の合間に少しずつ造った家。

私が小学校入学時に取りあえず引越した家でした。取りあえず・・実は今では信じられませんが六畳間と台所とお便所しか出来上がっておらず、夜は近くの銭湯に行った覚えがあります。今では到底信じられない状況下での「引渡し」ですよね、まさしく紺屋の白袴です。

工務店の社長の家というと、普通想像する家とは・・真逆ですよね。今の私の家もそうですが笑。

のちに無事完成を果たした住まいは30坪ほどの普通の家でした。父が設計し、父が忙しい仕事の合間を縫って建ててくれた家が僕は大好きでした。間取りや大きさや見た目や予算ではなく、とにかく父がつくってくれた家、愛着がすごくありました。小学校から下校すると誰かしら職人さんが作業をしてくれていて、それがまた楽しみな日課でもありました。

はじめ「ここに住むの??」状態でしたが、家族5人、6畳ひと間で寝泊まりした記憶は、一生の最高の思い出になっています。

昭和40年50年代の忙しい時期、いつも材木の匂いがしている父がどれくらい忙しかったか、一生懸命働いていたかは小さい私でも何となくわかっていました。ほぼ家には居りませんでしたので。そんな父がまずは一部屋だけつくって、家族みんなでそこに移り住んだ家・・・なんとも言えない幸福感で満たされておりました。いま思うと、私の仕事全ての原点だったのかもしれません。

≪つづく≫

創立55周年連載企画「私の思い」2/30