代表中澤の日々の徒然

POST: 2024.01.30
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私の思い⑧はじめて見つけた自分

まずはじめに私が取り掛かったことは、長野県産材の木を使い、長野の気候風土にあった工法の家をつくり出すことでした。

機械装置仕掛けの換気方法や、暖かさや快適だけを求め過ぎる工法、接着剤や合板など新建材と呼ばれる材料を出来る限り使わない選択など、住むひとにとって本当に健康で暮らせることは何かを探し始めました。

そして出来れば地産のものを使い、工場でつくり上げて運ばれてくる家ではなく、職人の人柄、技量が宿る住まいにしたい・・・そんな思いが自分の中で確立していきます。

当時は今よりも温暖化が叫ばれていなかった時代ですので、自然に新鮮な空気が家中を通り、密閉ではなく通気しながら断熱できることはできないか、・・・を考え始めました。

ちょうどその頃、地元長野において通気断熱しながら断熱できる工法が生まれます、アレルギーやシックハウス症候群などの新建材に悩む方にとっては朗報でした。

当時はお子さまのシックハウスに悩む問合せも多く、とても素晴らしい工法との出会いでした。

直ぐに父と相談し、その工法を採用します。

いよいよ住む人の健康を考えた住まいづくりがはじまります、2000年頃のことです。

長期的な目線がなく、何も考えず、ただ流れに沿って、その時々を生きてきたそれまでの人生。

行き当たりばったりのそんな恥ずかしい道のりでしたが、はじめて自分自身に明るい光が差し始め、はじめてやりたい仕事が見つかったような、生まれたような・・・うれしい実感を見つけたそんな瞬間でした。

≪つづく≫

創立55周年連載企画「私の思い」8/30