代表中澤の日々の徒然

POST: 2010.03.07

流行に惑わされずに

近年「長期優良住宅」とか、「200年住宅」とかいろいろと国交省から政策が出されるようになった。かつ、太陽光発電を主としたエコ商品も加わり、本質がわからなくなってきて、家づくりに迷われている方が多いのではないかと思う。

いま流行りの高気密化された住宅が、本当に200年先まで家が長持ちすると思っているんでしょうか・・・。複雑にすればするほど、それは無理といってもいいと思います。気密状態が完成してからもずっと続くことはないということです。

そもそも家は手を加えていかなくてはなりません。水廻りや外壁、年月を重ねていけば土台や柱に至るまで手を加えるとすると、200年後にはそれこそ新築分以上の費用がかかってしまう。構造上一番大事な基礎だって、「コンクリート」がそんなに持つわけがない。しかも子孫がその家に納得して住み続けることができるかと思うと、皆無に近いと思う。

少しでも永きにわたり住み続けられる家をつくることは大賛成である。だからダイコクもそれなりにその時代時代にあった家を進化と共に作ってきた。部屋と部屋をあまり仕切らない設計もそのうちの一つでもある。今できることは、今後あまり採れないであろう良質な材木を使い、大工さんらの手仕事によるシンプルで自然に還る素材を用いた家を建てていくしかないと思う。それが一番エコなのだと思う。

儲かるだけでつける太陽光発電も如何かと思う、できる限り電気を使わないよう少しでも節約する生活をする方が、ずっとエコだと思うんです。太陽光パネルの製造時に出るCO2を考えると、それで十分のような気がします。

兎にも角にも愛着が持てる家をつくらないと、子孫が100年、またその100年まで住むこと(残そうとすること)ができません。あまりつくり過ぎず、わかり易い家にこれからも取り組んで参ります。