代表中澤の日々の徒然
私の思い⑩突然の別れ
やりたいことが見つかり、たくさんのまわりの方に助けていただき、時間は掛かりましたが、おかげ様で少しずつ仕事がかたちになっていきました。
一番感謝したいこと、大切に思わなければいけないことは、古参のスタッフの思いでした。
新参者の私への協力です。
何かを変える時、変わる時に、反対せず全てを受け入れてくれて、よしやろう!と言ってくれたスタッフの気持ちは本当にありがたかった。今まで父と一緒に会社をつくってきてくれたスタッフの気持ちは絶対複雑だったと思います。しかし私の我がままに賛同し、同じ船に乗っていただけたことは、本当にありがたく絶対忘れてはいけないと、強く感じていました。
父は何も言わずに、いつも「やってみろ」と背中を押してくれてました。
そんな手探りではありましたが、少しずつ環境と住むひとの健康という「明確な目的を持った家づくり」へと変わっていき、順調になろうとしていた矢先・・・突然、その日を迎えます。
その日の夕方、父は地元の奉仕団体の例会に参加するため、早めに帰宅しスーツに着替え会場へ向かいました。すると直ぐに同じ例会に参加していた方から電話をいただき、父が事故に遭ってしまったようだ・・・とのことでした。
慎重に運転する父がまさかと思いましたが、運んでいただいた近くの病院へ向かいました。治療を終えた父を病院まで迎えに行くような、そんな軽い気持ちだったのに、大変危ない状況に一変していました。先生からは、直ぐに東京の兄を呼ぶようにと・・・緊急事態になっていました。
病院の先生方、そして看護師の皆さんは夜通し最後の最後まで懸命に父に寄り添いつづけてくれましたが、翌日に亡くなりました。69年の父の人生でした。
さっきまで会社で一緒にお茶飲んでいたのに、まさかの時間でした。
私のことを全て聞き入れて、そして応援してくれた父、これからもっと一緒に仕事したかったのに。
スタート地点だった、またしても悔しい家族との別れでした。
≪つづく≫
創立55周年連載企画「私の思い」10/30
