代表中澤の日々の徒然
私の思い⑮待望のオープン
展示場が完成、まもなくオープンとなりました。
これまでたくさん関係者から応援を頂戴し、同業者からも注目を浴び、満を持してのオープンでした。
オープン直後、これまでの弊社のオーナー様、そしてご近所の皆様、金融機関の皆様方がお祝いに駆けつけてくださいました。それにしても所詮名もない小さな工務店がつくった単独展示場、そんなに初めから賑わうわけはないと思っていました。ただ何となく良い予感だけが自分の頭の中に沸いてはおりました。
さてオープン直後のお祝ムードが終わり、いよいよ成果が問われるタイミングに。今まで普通に土日休みだった工務店体質も一変、平日休みに転換し、服装も作業服から週末はオシャレにイメチェンし、準備はしっかりと整っておりました。
しかしながら、肝心な家をつくる方、お客様になる方が全く来場されません。
少ない予算でしたが、新聞の折り込み広告やインターネットを利用した広告展開もそれなりやって来ました。が、一向に週末の展示場に誰もお越しいただけず、誰もいない静かな展示場に、ただ詰めるだけの日々が続きました。
おそらく・・・3~4カ月ほどは誰もお越しになりませんでした。
ほんとうに誰も・・・来ない日々・・・が続きました。
簡単に考えていたわけではありませんが、意外な展開でした。単独展示場が想像より厳しいのか、コンセプトが受け入れられないのか・・・確かに物事って、そんなに上手くいくものではないとあらためて実感。
「待望」だったオープンは、自分の頭の中で勝手にそう思い込んでいただけで、世の中はそんなことにまだまだ興味はなかったのでしょうか。
そして当時の八十二銀行の弊社担当者が見るに見かねて「社長・・・私が家をつくりますよ」と切り出すまでに・・・。
申し訳ない気持ちと、情けなさでいっぱいでしたが、背に腹は代えられずお願いすることに・・・。
≪つづく≫
創立55周年連載企画「私の思い」15/30