代表中澤の日々の徒然

POST: 2024.02.20
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私の思い㉔家の化学物質

暖かさを求める性能や地震から身を守る耐震が騒がれはじめた頃、住むひとの健康について疑問を投げかけていた工務店の会があった。

やはりそれも「チルチンびと工務店の会」だった。有害な化学物質のせいで体調を崩す、いわゆるシックハウス症候群の原因を調査していた。

その対策から住む人を考えた「チルチンびと仕様」という安全基準が生まれていました。

その基準は、55種類の化学物質を測定すること、住む人と職人の健康を害さない建材を使うこと、廃棄の際に地球環境に極力負荷をかけない建材を使うこと、などでした。

既にダイコクは信州大学と材料の廃棄処分については研究がはじまっていました。残る住む人の健康のために、室内の化学物質を測定することにはとても興味がありました。

入会後、早速完成間際の新築住宅に測定機械を置いて、55の化学物質を測定させていただきました。それにしてもここまで実行する会は他にはなかった。

シックハウスで有名な化学物質といえばホルムアルデヒト、トルエン、そしてスチレンといったもの。ダイコクでは材料はもちろん、接着剤や塗装には以前から気を付けていたので、結果的に有害な化学物質の値は検出されませんでした。こうした実証実験に関わらせていただけたのを機に、「住む人の健康」は今もダイコクのテーマのひとつになっております。

住む場所、住む家または設計によって、健康を左右されてしまう方は少なくないと思っております。家族には当然小さな子どもたちもいます。気密や断熱性能などで温かさも求められている今だからこそ、しっかり着目していく時代だと思っています。

こうした問題のためにもできる限り私たちは自然素材のもの、身体に悪い影響がないものを使用していきます。

≪つづく≫

創立55周年連載企画「私の思い」24/30